たのしい土木
エスイー グラウンドアンカーの荷重を遠隔で監視するシステム『SE-Galo』を開発
エスイーは、グラウンドアンカーの荷重を遠隔で監視するシステム『SE-Galo』を開発した。同システムは、アンカーのキャップにデータロガーを取り付けるだけで配線もシンプルなため、手間が少なくて済む。データロガーの取り付けは1人で30分/基程度で可能ということだ。さらに荷重の変化を遠隔監視でき、異常を感知した際はアラートなどを伝えられるため、現場点検の手間を減らすことができ、異常の見落としも避けることができる。(井手迫瑞樹)
現場点検の手間を減らすことができ、異常の見落としも避けられる
アラート通知先は5人まで設定可能
従来、グラウンドアンカーの荷重を確認するには、そのつど現場までデータロガーを持ち込み、手動で計測していた。本システムを活用することにより、地震や台風等で被災した後等、異常が発見されやすく、また現場には行きづらい状況でもWEBで現在の荷重やそれまでの荷重の変化を簡単に確認することができる。グラウンドアンカーの規格を予め設定しておくことで、引張荷重と降伏荷重が自動的に表示されるほか、アラートの対象となる上下限値が自動設定(手動設定も可能)されることで、その範囲外の値は全てアラートとして伝えられる。アラート通知先は5人まで設定可能で、見落としの可能性を減らすことができる。
管理画面
設置が簡単な1ch仕様を推奨
設置して1年以上電池を交換せず計測可能
データロガーは1ch仕様と4ch仕様がある。1ch仕様は荷重計1台を計測可能。写真は、1ch仕様の取り付け例。4ch仕様は荷重計を4台まで計測可能ではあるが、荷重計から4chロガーまで有線でつなぎ、4chロガーからデータを無線で飛ばす構造となっている。同社では設置が簡単な1ch仕様を推奨している。
内蔵電源は、一般的な使用条件では1年以上計測が可能である。-105°以下の寒冷地等では、電池の消耗は激しいが、電池の残量はWeb上でも確認可能で、残量が30%を切った程度で交換することを推奨している。
イニシャルコストは初期設定費用が10万円、データロガー1ch仕様が16万円、4ch仕様が30万円、ランニングコストは年間52万8千円(サーバー代も含める)程度を想定している。