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2024.08.01

NEXCO中日本 脱炭素の取り組みとして新たに2つの技術を推進
8月下旬から9月中旬にかけて名神で集中工事

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 中日本高速道路(縄田正社長)は31日、定例社長会見を開催した。

 同社名古屋支社及び西日本高速道路関西支社は、2024年8月24日0時~9月14日午前6時までの間、名神高速道路小牧IC~吹田IC間で集中工事、昼夜連続・車線規制、夜間通行止め、夜間IC閉鎖を実施して大規模更新および大規模修繕を伴う集中工事を行う。

 また、高速道路初の脱炭素の取り組みとして、新たに2つの技術を推進することを発表した。内容は①CO2回収技術の共同研究の着手と②環境配慮型コンクリートの導入。

 ①は、茨城大学カーボンリサイクルエネルギー研究センター(茨城県日立市、田中光太郎センター長)と共同研究しているもの。温度スイング法という技術を用いているもので、大気中のCO2をフィルターで吸着後、水を用いて脱離して回収する手法で、回収するエネルギー効率が良いとされている。但し同技術は実構造物での実証例がないことから高速道路の実構造物を用いて技術開発を進める。

 

 CO2を効率よく回収するためには、常時一定方向に風があることが望ましいことから、換気による風の流れがある高速道路トンネルを対象とした。トンネル内にCO2を吸着させるフィルターの他、CO2脱離のための給水設備、水とCO2を分離して回収する設備を構築し、低エネルギーで効率的にCO2を回収する実証実験を行っていく。今年度中に1か所以上のトンネルに設備を整え実験を開始していく方針だ。


CO2 回収技術(湿度スイング法)の実証実験イメージ


 ②は2023年11月に制定した「環境配慮型コンクリート設計・施工管理要領(低炭素型コンクリート編)」に基づき、24年7月に高速道路で初めて環境配慮型コンクリートを用いて北陸道阿久和川橋(上り線)(前田建設工業施工)においてコンクリート製防護柵を施工した。1m3当たりのCO2排出削減率は従来品に比べ、約65%削減できた、としている。


環境配慮型コンクリートを用いた現場打ち壁高欄の採用

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