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2024.08.23

橋建協 伊藤學賞および技術功労賞の受賞者を発表
伊藤學賞は野上邦栄氏、技術功労賞は瀬田真氏および山田博文氏

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 日本橋梁建設協会(橋建協)は、「伊藤學賞および技術功労賞」の受賞者を以下のとおり決定した。
伊藤學賞は、野上邦栄・東京都立大学客員教授、技術功労賞は瀬田真・和合建設コンサルタント株式会社部長、山田博文・ヤマダインフラテクノス株式会社代表取締役。


左から野上邦栄氏、瀬田真氏、山田博文氏(日本橋梁建設協会HPより抜粋)


 伊藤學賞を受賞した野上邦栄氏は、東京都立大学において一貫して鋼橋の性能設計、耐荷性能評価技術および維持管理に関する研究に従事した。特に、吊形式橋梁の開発研究においての、吊形式橋梁においての諸研究や検討、維持管理に関する研究において腐食が生じた部材における最大断面欠損率を用いた残存耐荷力式を提示するなど、長年にわたる鋼橋技術の進歩・発展に多大な貢献が授賞理由として挙げられた。

 技術功労賞は山田博文氏と瀬田誠氏が受賞した。

 山田博文氏は、産業廃棄物と粉じんの大量発生を最小限に抑えつつ、既設塗膜を確実に剥がし、なおかつ素地調整ができる「」循環式ブラスト」を開発。さらにこの技術を日本中に普及させるために敢えて特許を取得せず、一般社団法人を立ち上げて普及に努めたことが評価された。さらに疲労き裂の予防保全を行うため、岐阜大学、東洋精鋼㈱と共同して、今まで実際の橋では施工不可能とされてきたショットピーニングを、学術的な効果の立証や様々な形状の橋にも対応可能な管理基準の確立とともに、実現しました。「循環式ショットピーニング工法」は、循環式ブラスト工法の循環再利用システムがピーニング用ショットにも応用できることに着目し、塗替塗装工程に組み込むことで実現した工法であり、この2工法で鋼橋の2大損傷である腐食と疲労き裂を同時に予防できることになるなど、鋼橋の維持管理の進歩・発展に寄与したことが授賞理由として挙げられた。

 瀬田真氏は、日本橋梁建設協会保全委員会委員として、保全工事における各種手引きの執筆・発刊など保全工事の技術的な底上げに大いに貢献したこと、東日本大震災後の日本橋梁建設協会が行った3,000を超える橋梁調査結果の報告書執筆・発刊作業を保全委員会副幹事長として陣頭指揮を執ったことなどや、鋼橋の保全工事における不調不落を改善すべく「保全工事 難易度区分表」を作成したことなど、協会活動の保全分野における、長く、高い貢献が授賞理由として挙げられた。

 表彰式は令和6年10月4日(金)開催の当協会東京地区「橋梁技術発表会(銀座ブロッサム 中央会館 ホール)」にて行なわれる。

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