フルテック ASRの診断に特化したスクリーニングAIを開発

フルテック ASRの診断に特化したスクリーニングAIを開発
2024.05.01

インテックと共同 ASR判定に対する見立てを明確化

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AI ASR
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 株式会社フルテック(本社:富山県高岡市、代表取締役社長:古村 昂一、以下フルテック)とTISインテックグループの株式会社インテック(本社:富山県富山市、代表取締役社長:北岡隆之、以下インテック)は、共同で「橋梁損傷原因のAI診断支援技術」を研究開発した。同技術は、フルテックが提供を開始した「橋梁損傷原因のAI点検システム」において、橋梁の損傷要因に関する一次判定(スクリーニング)を行う際に使用する技術で、ASRの診断に特化しているのが特徴だ。ASR(アルカリシリカ反応)による損傷事例が多い富山ならではの技術といえる。同技術は、既にNETIS登録(KK-230058-A)も完了しており、両社は現場での積極的な採用を働きかけていく。

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専用AIにより数値的な出力結果を提供

ASRによる損傷の有無を効率的に判定

 ASRによる劣化は、コンクリート中の強アルカリ性溶液に、骨材に含まれる反応性シリカが溶解し、溶解した物質が吸水膨張し、コンクリートにひび割れを発生させる劣化現象だ。コンクリートにひび割れが生じると、水や塩分の侵入により、塩害による複合劣化が生じやすく、さらにコンクリートのひび割れの拡大や、鉄筋膨張により、深刻な損傷を惹起する。また、溶解した物質の吸水膨張でコンクリート中に微細なひび割れを生じ、ヤング率の低下ももたらす。そのため、ASRを生じたコンクリート構造では、点検および補修設計で特別な配慮が必要になる。


ASRによって損傷した橋台(フルテック提供)


 フルテックのサービスは、ASRの判定を依頼したい橋梁の点検調書を貸与すれば、専門のスタッフが点検調書から必要な情報をピックアップし、損傷図CADデータをシステム用に加工して、本システムに入力し、専用AIにより数値的な出力結果を提供し、ASRによる損傷の有無を効率的に判定する。


AI点検システムの利用イメージ


 ASRを生じた構造物では、ひび割れが密に発生している場合が多く、「点検時の損傷図作成にあたり、富士フィルムの「ひびみっけ」や大成建設の「t.WAVE」などの画像解析システムの使用が効率的であり、それらを使用している」(フルテック)。

 画像解析システムから得られた損傷図はひび割れ位置が正確であり、経時的な比較からASRひび割れが収束状態にあるのか、あるいは進展しているのかの判断を容易に行うことができる。本システムのASR可能性の数値化と画像解析システムを併用すれば、たとえば、「仮にASR由来のひび割れが出ていて、従来ASRの疑いで健全度はⅢになっているものが、反応が収束状態であればⅡ判定にする根拠付けができ、その結果、無用な補修コストを費やさずに済むことができる」(フルテック)。また、「新しい道路橋定期点検要領において、ASR判定に対する見立てを明確にするツールとして使ってもらいたい」(フルテック)としている。


CADファイル(損傷図)の利用


 今後は、損傷原因の種別として「疲労」などの現在非対応の種別への対応の追加、および現場での利用結果をAIモデルに蓄積し、反映させることによるさらなる精度向上を図り、国内のインフラ維持管理業務におけるより多くのシーンで活用できる技術へと発展させていく方針だ。

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