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2025.05.09

ウォータージェット機械化研究会が一般社団法人化の設立総会を開催
WJの機械化促進、施工効率や安全性向上に資する技術の改良などが目的

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 ウォータージェット機械化研究会は、5月9日、名古屋市の名古屋ガーデンパレスで任意研究会としての会を決了し、新たに一般社団法人ウォータージェット機械化研究会(略称・AWJA)を設立した。会長は引き続き増田健康氏(サーフェステクノロジー社長、右写真)が務める。

 WJはコンクリートのはつりや表面処理、切断、削孔、はく離で広く用いられている。施工品質の点では既存の他の手法より優れているものの、ハンドガンタイプでは技術的に属人化してしまう事、一方で技能者の高齢化、担い手不足に直面していること、反力など危険性がある。そうした点を鑑み、同研究会はできるだけ機械化を進めることで、施工をより効率的、省人化し、品質を高い水準で平準化し、安全に施工できるようにすることを目的として、 「会員各社の技術研鑽を取り組むことを本義としている」(増田会長)ということだ。

 今後は、技術講習会の開催、現場見学会の開催、研修会の開催、会員企業の技術の共有化と活用促進などを行うと共に、技術カタログや技術動画の作成、技術情報の発信強化、専門媒体への情報掲載などを図る。

 増田会長は冒頭あいさつで「当研究会はスタート時から、ウォータージェットの安全性を何よりも追求していこうということを大きなテーマに掲げて活動を進めてきた。一般社団法人化を契機に非常に属人的な要素も高いWJという技術を向上させるため、機械化の促進を図ると共に、会員各社の情報の共有化、技術の改良を共同で発展させていきたいと考えている」と述べた。

 設立記念講演会として岐阜大学教授の国枝稔氏が『コンクリート構造物の補修に必要な「ひと」と「技術」』という題で同教授が取組む短繊維補強コンクリートの活用、3Dプリンターの埋設型枠への適用例や、同大学で進めているME(メンテナンスエンジニアリング)養成プログラムの説明、維持管理におけるWJの活用について話した。

 また、来賓として国土交通省中部地方整備局名古屋国道事務所の菅沼真澄所長が出席した。

 菅沼所長は来賓あいさつで「橋梁等のメンテナンスに貢献いただければ幸いです。行政としても(WJ工法を含めた新しい技術や工法が)持てる力を存分に発揮できるように環境を整えていきたい」と述べた。

 設立にはサーフェステクノロジー、久野製作所、キクテック、第一カッター興業、フジクス、ウォールカッティング工業、テクノジェット、アクティブ、ARTS KUNO、大日工事、ノエックが参加した。


右から増田会長、翠昭博(キクテック)、吉田啓助(第一カッター興業)、久野浩二(久野製作所)、榎本竜(キクテック)の各理事、
吉川浩二監事(テクノジェット)

顧問は施工総研の谷倉泉氏が務める / 菅沼真澄所長が来賓として出席 / 国枝稔教授が記念講演を行った

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