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2024.05.17

(一社)日本鋼構造物循環式ブラスト技術協会がコンクートの表面処理分野に本格参入
表面処理を従来のバキュームブラストに比べて120%効率アップ

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 (一社)日本鋼構造物循環式ブラスト技術協会は、コンクリートの表面処理分野に本格参入する。対象はコンクリート橋脚、擁壁、壁高欄など。同分野に適用する工法は①「ツインノズルのリサイクルブラストシステム」(NETIS:KT-230009-A)と②「循環式壁面ブラストロボット」(NETIS:KT-230024-A)で、いずれも同協会が主対象とする鋼材面への素地調整分野で使われてきた工法であり、両工法をコンクリート分野にも適用したもの。

 ①は、コンクリートの表面処理が、従来のバキュームブラストに比べ120%効率をアップさせることができる。これは研削材噴射口と吸引口が一体化したタイプのブラスト(いわゆるバキュームブラスト工法)において、ツインノズル+CSVブラストタンクを採用することで、施工能力と研削能力を大幅にアップさせたためだ。


ツインノズルのリサイクルブラストシステム(鋼材に用いていた技術をコンクリート分野に援用した)


 ②はコンクリート壁面の表面処理を行うブラストロボット。ICT施工技術を採用していることで仕上がり面を均一にでき、粉じんの発生が無く、機械も設置時のみは人力であるが、設置後はICTにより施工が自動化できるため施工者への負担や周辺環境への影響を減少させることが可能だ。加えてロボットの昇降速度により表面粗度が調整できるため付着強度も調整でき、その後の補修補強品質の向上を図ることができる。


循環式壁面ブラストロボット(粉塵もなく、設置後はICTにより施工が自動化)


 同協会は、鋼材の素地調整を主対象とする団体であるが、近年、補修補強分野において多様な工種を包含した複合的な現場が増加していることから、鋼材の素地調整に用いている要素技術を、コンクリートの表面処理にも援用させることで、会員会社の需要機会の増大を図っていく考えだ。

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