NEWSNEWS List

2025.07.28

阪神高速道路 新社長に上松英司氏が就任
ミッシングリンクの整備、約260kmの営業路線の安全・安心・快適なサービスの継続に努める

Share
X Facebook LINE
 阪神高速道路の新社長に上松英司専務が昇格した。上松新社長(右写真)は先々代の幸和範元社長以来のプロパー出身となる。昭和59年京都大学卒業後、当時の阪神高速道路公団に入社、計画部次長、技術部長、経営企画部長を経て令和4年6月から代表権を有する取締役専務執行役員を務めていた。また、新任の代表取締役専務には国土交通省で都市局長などを務めた北村知久氏が就任、取締役常務執行役員には植田雅俊氏、下田健司氏の両取締役執行役員、髙木秀之常務執行役員が昇格した。6月26日に行われた記者会見の模様をお知らせする。

 退任する吉田光市前社長は在任中を振り返って次のように述べた。「5年前は新型コロナという見えないものとの戦いから始まったが、みんなの踏ん張りで事業継続ができた。何よりも大阪関西万博の成功にしっかりと貢献したいという思いで励んできた。様々な事業をこの万博に照準を合わせて進め、とりわけ淀川左岸線の暫定整備も開幕に合わせることができた、また全面的なリニューアル事業も計画的に進めることができた。14号松原線の喜連瓜破の事業は3年間通行止めという類例を見ない事業であったが、無事終え、4カ月ほど工期を前倒しすることができた。準備してきたことが一区切りできたと思っている。料金改定もあった。お客様のご理解が必要な事業であったが、これも新料金体系の移行を無事行うことができた。これからは上松新社長にバトンを引き渡す。上松さんは5年間、特に3年間は専務として支えていただいた、識見とも優れた人に渡すことができる」。

 次いで、上松英司新社長は就任会見挨拶で次のように述べた。

 まず、就任までを振り返り、「関西の暮らしや経済を支える阪神高速道路の役割の存在価値を考えますと、この重責を担うことを大変身の引き締まる思いである。 1984年に、前身の阪神高速道路公団に入社し41年を経過したが、入社以来のことを振り返ると、関西国際空港や明石海峡大橋など、当時の国家プロジェクトを含む新規路線の建設ネットワーク整備が盛んな時代を経て、阪神淡路大震災、道路公団民営化、インフラの高齢化・老朽化への対応など社会経済情勢や事業環境の大きな変化を感じながら仕事にあたってきた。個人としては、本社の建設部門や企画調整部門を中心に仕事をしてきた。 ここ3年間は吉田前社長のもと専務を務めてきた」と述べた。

 次いで、就任に当たっての責務として、「阪神高速道路は、今年、民営化20年を迎えるが前身の公団時代以来、関西都市圏の基幹交通インフラとして、平時も災害等の非常時にレジリエントで信頼性の高い都市高速道路サービスを提供することが責務である。私達は高速道路ネットワークを整備しそのネットワークをお客様に安全快適に使っていただく。そしてそのネットワークをより長く使っていただくための取り組みをこれまで続けてきた。今後もミッシングリンクとなっている淀川左岸線2期および延伸部、大阪湾岸道路の西伸部、名神湾岸連絡線の整備を着実に整備するとともに、現在約260kmおよぶ営業中ネットワークについて、24時間365日、お客様に安全・安心・快適にご利用いただくためのオペレーションをしっかり継続していく。 また、これらサービスを持続的に提供するために、高速道路の設備のメンテナンスおよびリニューアル事業についても進めていきたい」と述べた。

 さらに、人口減少、少子高齢化、およびこれに伴う働き手不足と、など困難な課題に直面している状況を鑑み、「自動運転への対応など、移動モビリティの高度化高速道路の無人化、デジタルトランスフォーメーション推進など、お客様や社会の未来ニーズを見据えた新たな価値の創出にも心力を注いでいく。今後将来、現時点では予想しえないような社会や事業環境の変化が生じることもあると思うが、利用者の皆様方などのニーズや価値観を敏感に捉え、柔軟にお応えできる組織人作りを行うことが、我々経営陣に課せられた使命であるとも認識している」と述べた。

pageTop