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2025.09.04
国土交通省 直轄国道の空洞調査の結果を公表。4739箇所に空洞を確認
路面陥没の可能性が高い119箇所については修繕に着手
国土交通省は8月25日、2024年度に実施した直轄国道における路面下空洞調査の結果を公表した。調査延長は3,079kmに及び、調査対象延長20,810kmの約15%を占める。

調査の結果、路面下に確認された空洞は4,739箇所。その中で路面陥没の可能性が高い「区分A」は119箇所あり、すべてが修繕等に着手済み、うち118箇所は完了している。また路面陥没の可能性が中程度の「区分B」は2,076箇所で、修繕等の優先度の高い所は207箇所とし、61箇所が修繕等に着手済み、うち45箇所が完了。路面陥没の可能性が低いと見られる「区分C」は2,544箇所で、修繕等の優先度の高い所は25箇所とし、修繕等に着手済みが19箇所、うち11箇所は完了している。
この結果について、東京大学生産技術研究所の桑野玲子教授はR2SJの取材に対し「限られた予算の中で効率的に調査を行うには、空洞ができやすい箇所や危険度の高い箇所を優先して対応することが必要ではないか」と述べた。また「自治体管理の道路ではさらに多くの空洞が存在する可能性が高い。自治体においても危険度の高い箇所から優先的に調査・修繕を進める必要がある」との見解を示している。
国交省では引き続き、計画的な調査と迅速な対応を進めることで、道路利用者の安全確保とインフラの健全性維持に取り組む方針だ。
