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2025.11.25

日本工営 「日本工営先端技術ショーケース in Osaka 2025」開催
技術を繋ぎソリューションを作るだけではなく、課題解決へ

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 日本工営(東京都千代田区・福岡知久社長)は9月9日、大阪市中央公会堂(大阪市北区)で「日本工営先端技術ショーケース in Osaka 2025」(後援:先端建設技術センター)を開催した。

 昨年に続く開催となった今回のショーケースは、同社が持つ多様な技術や知見を統合し、社会課題の解決と新たな価値創造を目指す場として企画されたものである。



 櫻庭雅明氏(日本工営株式会社 執行役員 中央研究所 所長・写真左は挨拶をする櫻庭氏)は開会にあたり、「個々の技術を組み合わせるだけでなく、社会の課題をどう解決し、新たな価値を見出すかを議論する場にしたい。デジタル技術をはじめとする様々な“テック”を融合し、分野間の隙間を埋めていく価値創造を考える機会としたい」と語った。

 また、「災害リスクインフラや自然環境、持続可能なまちづくりなど、当社が得意とする分野を軸に、デジタルトランスフォーメーション(DX)やAIを活用した防災・減災への取り組みをさらに強化していく」と展望を述べた。

 展示は6つのカテゴリで構成され、同社やグループ企業、関連企業・団体の幅広い技術領域を横断的に紹介した。

 1.The Good City(まちづくり)への取り組み:Nature-Based Solutions(自然に基づく解決策)、生態系サービスの定量評価、ブルーカーボン創成ポテンシャル評価ツール「MobaDAS」、さらに自治体・企業向けのサステナビリティ推進支援サービスなどを紹介。



2.生産性・効率化への挑戦:生成AIを活用した業務効率化ツール「Generative AI」や、BIM/CIMを用いた自動設計技術など、デジタルの力で業務をスマート化する取り組みを展示した。



 3.AR/VRによるリアルな可視化:空間再現ディスプレイによる点群処理や、中央研究所の液状化模型実験の再現など、リアルとデジタルを融合した体験型展示を展開。



4.インフラ維持管理・レジリエンス分野:AI橋梁点検ツール「HASHImiru(ハシミル)」、インフラ維持管理効率化ツール「Manesus(マネサス)」、市民参加型モニタリングサービスなど、災害対応とストックマネジメントの両面を支える技術が紹介された。



 5.ID&Eグループの試み:「マメまちづくりのすすめ」など小規模・柔軟なまちづくりの事例や、統合環境制御システム「Ag-MAC」、南海トラフ地震対策相談コーナーなど、地域密着型の取り組みを展示。



 6.防災・減災へのアプローチ:AIによる画像判読、防災コンサルティング、水災害・気候情報解析ツール「Clim Vault」、SAR衛星データによる地盤変動モニタリング「LIANA」など、先端技術を活用した防災・減災ソリューションを紹介した。



 9日・10日の両日には、防災・気候分野の第一線で活躍する研究者らによる特別講演が行われた。



  9日は京都大学防災研究所の牧紀男教授による「南海トラフ地震対策の新たな取り組み―事前復興のすすめ―」と、中北英一名誉教授による「気象災害・水災害への気候変動影響と適応」が登壇。

 続く10日には、舞鶴市の北川直希主任が「舞鶴市におけるインフラ管理の課題とデジタルメンテナンスが拓く解決策」を、藤田正治名誉教授(同防災研究所)が「大雨の中で置かれた状況を適切に理解して土砂災害に備える」と題して講演した。

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