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2024.06.23

ブラスト施工技術研究会 10周年記念総会を開催
若手を中心とした「SPROUT PROJECT」(仮称)を開始

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 ブラスト施工技術研究会は、6月21日東京カンファレンスセンターで、10周年記念総会を開催した。10周年の記念総会には会員各社から50人以上が参加した。小寺健史会長(右写真)は冒頭あいさつで、「PCB含有塗膜や鉛含有塗膜などの問題が顕在化し、それ剥がす際の安全対策と素地調整品質の向上を図るために様々な塗膜剥離除去工法ができた激動の10年であった。その中で漸く素地調整工法についての重要性の認識が広がっていったと感じている。当協会では現在、『ブラスト品質マニュアル』の作成を進めており、今年度中の発刊を目指したい」と述べた。同総会では予決算などの承認も行われた。

 総会後には「10周年の軌跡」について、映像を見ながら、振り返った。

 同研究会は2014年12月8日に14社で開始、「ブラストにかかわる技術の知識の向上をもって、社会インフラの長寿命化を担うことを趣旨とし、会員相互の情報交換及び業務協力を行うとともに、本会員の地位向上、業務発展に寄与することを目的とする」という理想を掲げて設立された。


映像を紹介しながらこの10年を振り返る小寺会長/50人以上が参加した


 基本方針としては、①顧客(発注者・設計者)に対して、現場に即した設計・検査の実現を目指す、②会員に対しては、会員全員で課題に取り組み、ブラスト技術及び知識を共有し、技術力の向上を目指す、③社会に対して、責任感を持って、次世代のために、社会インフラと向き合う――を掲げた。その方針に対して小寺会長は、「①、②はまだ途上にあるが、③に対してはうまく機能しているのではないか」と述べた。

 小寺会長はブラスト研究会ができた理由について「橋梁塗装における火災や有害物質などによる事故などにより、ブラストが悪者にされた、それを払拭したいと思ったのがはじまりであった。発足にあたり4人のキーマンに出会えたのが幸運だった。渡辺治人社長(渡辺塗装工業、故人)、竹之下博美社長(株式会社竹之下)は会を下支えしてくださり、橋塗協の中野正氏(故人)は表舞台に出るきっかけを与えてくれた。池田龍哉社長(池田工業)とは二人三脚でブラストを発展させている」と語った。その後、海外や国内の視察など10年間のおもだった活動について紹介した。

 また、今後の10年については、「SPROUT PROJECT」(仮称)を開始する。同プロジェクトは40歳以下の会員を中心に、自由な発想のもと、研究・開発などを進めていくもの。プロジェクトリーダーは望月功騎氏(株式会社リッジテック)と竹内慈永氏(株式会社のびる)が務める。


「SPROUT PROJECT」のプロジェクトリーダーは竹内慈永氏(写真左)望月功騎氏(同右)が務める


 まずは、最初の取り組みとして、足場業界と話し合いをし、年内にもブラストに適した良い足場づくりを完成させることを目指す。 (井手迫瑞樹)

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