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2024.12.06

阪神高速 松原線喜連瓜破橋大規模更新工事現場を公開
予定より4カ月弱も前倒し、12月7日から再供用

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 阪神高速道路は、松原線喜連瓜破橋大規模更新工事の架替えを完了し、喜連瓜破~三宅JCT間約2.5kmを12月7日から2年半ぶりに再供用する。5日、その直前の現場を報道陣に公開した。(写真・文:井手迫瑞樹)

 同橋の架替え構造は橋長154mの3径間連続鋼床版細幅箱桁橋。当初は2025年3月末の供用予定であったが、4カ月弱前倒しした。それができた理由として、低騒音・低振動の撤去工法を採用し、さらに防音設備を設置したことにより夜間施工できた点、桁の架設を上下線一括で施工できた点、桁の撤去と架設を一部ラップさせた点などを合わせ、供用を前倒しできたものだ。

 同橋は上部のPC桁を撤去したが、RC橋脚は大部分を活かし、上部工と梁部を鋼製にした。死荷重を増やさないことで、基礎や橋脚の補強を必要なくしたほか、リニューアル工事の原因となったヒンジ構造をなくして連続化することで、ジョイント部は端部のみとなり、弱点をなくした。さらに桁下は1日7万台の交通量を誇る瓜破交差点であるため、鋼桁ゆえの塗替えを含めた維持管理の難しさがある。それを防ぐため、あらかじめ常設足場を設置することで、維持管理時の交通影響を極小化し、施工性を飛躍的に向上させている。

 また、供用後の大型車も含めた交通荷重(約6万台、大型車混入率は約10%)に対応するため、疲労耐久性を向上させた高性能鋼床版を採用、さらには、舗装の耐久性を高めるため、鋼床版上面の接合ボルトは皿ボルトを採用し、上面舗装への突起をなくし、舗装への負担を減らしている。
 架替え工はエム・エム ブリッジが施工している(松原線喜連瓜破橋大規模更新工事全体のJVは大成建設・富士ピー・エス・エム・エム ブリッジJV)。


橋面の状況

同橋前後も含め通行止めにしていた区間ではRC壁高欄の表面被覆工をを塗直し、遮音板も取替えた

桁下から見上げた松原線喜連瓜破橋。橋脚部近傍も12月中に維持管理用の常設足場を設置する予定だ。

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