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2025.02.02

NEXCO西日本 芝村社長会見「事故を重く受け止め再発防止に取り組む」
中国自動車道鷹の巣橋(下り線)の吊り足場崩落事故 類似現場約200橋を緊急点検

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 NEXCO西日本(芝村善治社長、右写真)は1月29日、大阪の本社で定例の社長会見を開催した。

 中国自動車道鷹の巣橋(下り線)の吊り足場崩落事故を受けて、現在は事故原因を調査中であること、同種の足場設置工事については作業を中止して緊急点検を行っていることを明らかにした。その数は橋梁数ベースで約200橋としている。安全が確認でき次第、工事を再開したい方針だ。事故が生じた状況、規模については未確認とした。

 同事故は2025年1月27日15時20分ごろ、中国自動車道 戸河内IC~吉和IC間の鷹の巣橋(下り線、広島県廿日市市吉和字石原鷹ノ巣)の床版取替工事において、P4橋脚らP5橋脚に向けて、前方に床を伸ばす形で骨組みや足場となる床を設置して、さらに吊りチェーンで支持し、足場を伸ばしていく一連の作業を実施していたもの。そのいずれかで足場の崩落が生じ、作業員5人が落下、うち2人が死亡、2人が重傷を負ったもの。

 芝村社長は「すべての工事において安全が第一と考えている。従前、工事の安全管理は受注者を主体に実施していたが、9年前に起きた新名神有馬川橋橋桁落下事故を契機に、受注者も一体となって取り組むようにし、工事に着手する前に、重大事故のリスクがどこにあるかというのを洗い出して、必要な安全対策を実施している。今回の工事は、高所での作業であり重大なリスクを抱えている工事であり、対策も十分行っていたと考えるが、今回のような事故が起きてしまい非常に重く受け止めている」と述べた。

 さらに今後の対策として「既に現地に専門家を派遣しており、徹底的に原因究明を行った上で、安全対策に不十分な点がなかったかどうかということも検証したい。そして結果が出れば、類似の工事を行っている全ての現場、全ての施工会社に、検証結果を情報共有し、安全対策の強化、再発防止に取り組んでいきたいと思っている」と語った。


事故発生位置

事故発生状況

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