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2024.04.22

首都高 新中期経営計画を発表
「~安全・快適な首都高、そして持続的な進化と新たな挑戦~」

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首都高速道路は、新たな中期経営計画2024-2026「~安全・快適な首都高、そして持続的な進化と新たな挑戦~」を発表した。サステナビリティの推進、新事業創造への挑戦、生産性の向上、グループ操業力の強化という4つの指針と、高速道路事業に関する分野として安全・安心の追求、快適・ベントなサービスの提供、関連事業・社会貢献事業などに関する分野として成長分野への挑戦、環境・社会への対応、都市・まちづくりへの貢献、経営基盤に関する分野として、技術開発・DXの推進、活力と魅力にあふれる人と職場づくりという6つの重要テーマを掲げた。「日本橋付近の地下化が実現する10年後のありたい姿を描き、バックキャストにより今後3年間の中期経営計画を策定した」(前田信弘社長)。


(左)10年後のありたい姿を描き、バックキャストにより今後3年間の中期経営計画を策定
(右)4つの指針と6つの重要テーマ


 安全・安心の追求については、新技術の実装による維持管理のさらなる効率化を図るため、安全i-DREAMsの進化・高度化、点検新技術の活用、点検用ドローンや3D ETC Doctorの活用を図っていく。また、技術開発・DXの推進については、災害への迅速な対応を支援する技術の開発をさらに促進していく。

2024年度は高速道路の新設・改築費用として、649億円、維持修繕費用として1,873億円を計上した。新設・改築費が100億円程度増える一方で、維持修繕費が800億円程度減少した。新たな更新事業としては、詳細な点検を行った結果、新たに更新が必要な個所が21.6㎞判明し、抜本的な対策として3,056億円の更新事業を2024年度から新たに着手することにした。今年度は設計や関係機関との協議を実施する予定だ。代表的事例としては中床版の損傷が激しく、その更新には代替路となる橋梁も必要な羽田トンネル、ガセットプレートなどの全面的な補修・取替などが必要な荒川湾岸橋を挙げた。


2024年度事業費/新たな更新事業にも着手


 新設・更新事業の進捗状況としては日本橋地下化事業を挙げ、2023年度までに呉服橋・江戸橋の出入口撤去が2023年度に完了したことを報告し、今年度からは工事説明会を実施したうえで、地下化ルート整備に向けてトンネル工事などの現場作業に着手する予定だ。3つの工区からなっており主に開削トンネル工事からなる常盤橋地区、シールドトンネル工事、6号線向島線と接続する上部橋脚基礎工事の3つに分かれており、3工区とも工事契約を完了し、今後着実に事業を進めていく。

新京橋連結路事業にも新規着手する。同事業は東京都との共同事業であり、日本橋地下化に伴って一部廃止となる江戸橋JCTの代替機能を確保するための事業で、都心環状線(築地川区間)と八重洲線を地下で結ぶ路線の整備で、日本橋地下化事業と同じく2035年までの完成を目指す。主に東京高速道路(KK線)の地下を通すのがメインであり、今年度は都市計画事業認可を取得し、事業説明会および用地補償説明会を開催した上で、地下埋設物の移設工事などに着手する予定だ。


 東品川桟橋・鮫洲埋立部更新事業は更新上り線を完成し、同下り線も上部工に入っており、施工としては終盤に差し掛かっている。鮫洲埋立部は躯体の構築が完了しており、橋面工事を実施中だ。


 高速大師橋については、新設橋の架け替え工事は完了しており、旧橋の解体・撤去を実施中である。全長約300mのうち、約3割の撤去が完了している。また今後は新設橋への恒久足場の設置も進めていく予定だ。


 新大宮上尾道路については、国交省と合併施工であり、現在は用地取得を実施している、与野JCT部では、本線高架橋の工事に先駆けて与野出入口の付け替え工事に2023年7月から着手しており、入口部において橋台・橋脚工を実施中だ。また、出口部でも国道17号新大宮BPを1車線規制して常設作業帯を設置している。

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