Interview

福北高速 福岡高速空港線延伸事業は難易度の高い工事

2024.10.22

北九州高速の大規模修繕、耐震補強事業に着手

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福岡北九州高速道路公社
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既設橋りょうの耐震補強設計は、当社の最も得意とする分野です。 株式会社インフラネット JFEスチール 鋼管 我々は、社会に貢献する企業として”しあわせ”を追求し続け、地球環境の創造を目指します

在宅勤務を制度化 男性の育児休暇取得を推奨

人員は200人 福北チャレンジ、橋守活動を継続  

シニアの経験を若手に伝える

 ――最後に公社における人材確保・育成について教えてください
 喜安 公社の職員は現在約200名います。約4割がプロパー職員、残りが設立団体である福岡県や福岡市、北九州市からの派遣職員と嘱託職員という構成です。

 人員数にも波があり、建設事業が増加した際は県や市からの派遣が増え、なくなれば減るという形になります。一方で維持管理については、ずっと仕事が続きます。プロパー職員が主に担当して、技術力を磨きつつ業務にあたっています。経営的に厳しく、人員的に非常にタイトであった時もありましたが、最近は少しずつ人員が増加しています。

 公社としては特に維持管理分野で、平成23年度から「福北チャレンジ」と銘打って若手職員の知恵出しを促したり、外部の大学の先生にもアドバイザーとして入っていただきながらさまざまな取り組みを行っています。具体的には例えば「橋守」活動があります。橋の点検は、通常外部委託しますが、公社の事務職員も含めて実際の点検に触れる取組みを継続して行っています。安全管理研修では、通常の研修だけでなくVR技術を活用した取組みも行っています。
また、建設事業については、主に県や市から出向された職員が担当しますが、プロパー職員も建設系の部署に配属して業務に取り組むことで、事業全体を把握する勉強になっています。

福北チャレンジの諸取組み

見るべきポイントに着目 / 都市高速における橋守活動①

都市高速における橋守活動②

維持管理の現況 / 道路現況情報システム


 ――私が最初に福北を取材したときは福岡高速5号線の建設に携わっていました。当時土研(現在の国総研)と共に開断面箱桁や溶射の採用をダイナミックに推し進めたことを思い出します。これらの技術は福北発で広がりました。こうした技術力の向上は、その時々のリーダー格の技術者が紡ぎ、つなげていいたのだと思います。今後はどのように若手に技術をつなげていこうと考えていますか。OBの活用などは考えていませんか

 喜安 シニアの再雇用に努め、経験を伝えてもらうようにしています。

 一番上の方は73歳ですけれど、働いていただいておりまして、いろいろアドバイスをいただいています。例えば空港線では設計検討においてベテランの人を入れ、さらに担当者だけじゃなく、希望者があれば誰でも入ることができるワーキングを開き、闊達に議論を行っています。さらに保全課にいるプロパー職員も空港線の設計をする際は一緒に知恵を出し合い、維持管理の観点からも優れた構造物になるよう努力しています。

構造物の長寿命化 街の景観を美しく 創造と技術と熱意で未来へ挑戦する 変革元年 誇りと情熱で改善、誠意で迅速に対応 CHALLENGE このステージの先に、未来がある。

在宅勤務を制度化 男性の育児休暇取得を推奨

 ――働き方改革についてはどのように考えておられますか

 喜安 新型コロナの発生があり、令和2年4月から在宅勤務を取り入れました。緊急事態宣言もあり、制度化より先に実際の運用から始まったのですが、時差出勤などと合わせて働き方改革の取り組みでもあり、令和3年4月に制度化しました。

 ――現在は在宅勤務をどのように認めているのですか

 喜安 在宅勤務については業務内容に応じて積極的に活用していただくようにしています。在宅勤務用のパソコンもほぼ1人1台配給しています。
働き方改革の行動計画の1つとして男性職員の育児休業の取得を推奨しています。昨年度は該当者が6人おり、全ての男性職員が育児休業を取得しました。育児休業は3歳まで取得することができるようにしています。

 ――喜安理事長には、熊本河川国道事務所長、次いで九州地方整備局の道路部長時代に取材させていただきましたが、国土交通省の技官として働いていた時と、福北高速の理事長として働いている今で変わったこと、気にかけていることがあれば教えてください
 喜安 社会・経済の発展と生活の向上のため、しっかりと道路を管理し、必要な道路を整備して、安全で快適な道路交通サービスを提供するという意味では基本的な内容はあまり変わりません。

 ただ、国の場合は道路の建設・管理に必要な予算をしっかり確保し、適切に執行するというスキームですが、公社の場合、有料道路ですのでお金を借りて道路を建設し、お客様からの料金収入で償還期間内にその返済と道路管理を行う必要があります。そのためには、お客様にいかに利用していただくかという観点が、非常に大きいと思います。経営の効率化に務めつつ、お客様サービスの向上を図っていくことが、公社の大事なミッションであると感じています。

 ――ありがとうございました

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